ある程のカレー投げ入れよ棺の中 | 胸につけてるマークは造反

ある程のカレー投げ入れよ棺の中

フジファブリックを今更鬼のように聴いている。
どの曲もなんとも言えず、気持ちわるい…内臓をひゅっと撫でられるみたいな。天才。
メロディーも歌いぶりもさることながら、何より歌詞が気持ちわるい。ふつうの人の感情じゃない。変態の人の感情を歌っているように思う。
「桜の季節」の「作り話に花を咲かせ/読み返しては僕は感動している!」とか背筋がゾッとした。この「ゾッ」は江戸川乱歩とか夢野久作を読んだ時に通じるものがある。
だって、彼女かなんかが引っ越していっちゃって、でも「やるせない」とだけしか表現せんのに、手紙を書くとかいって、その手紙も「作り話に花を咲かせ/読み返しては僕は感動している!」だよ。この「読み返して感動している!」という反復動作が、好きな人の服を盗って何度も匂いをかぐ変態を喚起させる。「感動している!」の「!」も肝。これがまた変態度を上げているのだなあ。
「surferking」とかもスカッと爽快なサマーソングと見せかけて、歌詞は凄いルサンチマンが込められている笑
でもそれを不思議に軽快なメロディーに乗せるのがすごいけど。

こんなきもちわるいのに、よく売れたなあ。Jロック界の徒花のようだ。